松井研:ユビキタスネットワークシステム研究室
研究分野

ユビキタスネットワークシステム研究室では、 環境に埋め込まれた様々なモノがIT化/ネットワーク化され、それらのモノが連携することで ユーザにContext Awareなサービスを提供する「ユビキタスネットワークシステム」実現に向け、 無線基地局やアクセスポイントなどの無線通信インフラなしに環境に埋め込まれたモノとモノを ネットワーク化するための技術であるアドホックネットワーク技術を中心に、要素技術から システム化技術までの幅広い技術課題に取り組んでいます。
教授紹介

  • 略歴
    • 1954年 京都市生まれ
    • 1973年 京都府立山城高校卒業
    • 1977年 神戸大学理学部物理学科卒業
    • 1980年 大阪大学大学院基礎工学研究科物理系専攻修了
    • 1980年 (株)日立製作所システム開発研究所(現横浜研究所)入所
    • 2012年 大阪工業大学情報科学部情報ネットワーク学科教授
    • 2012年 電子情報通信学会アドホックネットワーク研究会委員長
    • 2020年 大和大学理工学部情報科学専攻教授
    • IEEE、電子情報通信学会、情報処理学会会員、博士(工学)
  • 趣味
    • 中学、高校時代は陸上競技(走幅跳び、三段跳び)
    • 就職後はゴルフ、パンポン(日立の社技)、フットサルなど
    • これからは山登り、ハイキング、サイクリングを始めたい
    • ビール、日本酒、ワイン、焼酎を少々
研究テーマ
アドホックネットワークの研究
基地局や無線LANアクセスポイントなどの無線通信インフラなしに、端末間で無線ネットワークの構築が可能な、 アドホックネットワークの研究を行っています。直接無線が届かない端末同士も、他の端末が中継することで、 通信が可能です。このことをマルチホップ通信といいます。中継ルートも端末が自律的に判断しますので、 中継端末が移動してしまっても、他の端末を中継するルートに自動的に切り替え、通信を継続できます。
本研究室ではこのアドホックネットワーク技術をいろいろなシステムに適用しています。
自律移動ロボットによるアドホックネットワーク構築技術の研究
災害地など、人が入れない場所の映像監視システムを検討しています。人の代わりに、遠隔での移動制御が可能な 移動ロボットにカメラを搭載し、映像を遠隔オペレータ画面に配信するシステムです。。災害地など では無線通信インフラが期待できないため、オペレータと移動ロボット間をアドホックネットワークで接続します。 オペレータと移動ロボット間の距離が離れた場合など、直接無線通信ができない場合、複数の移動中継ロボット を用い、アドホックネットワークを維持します。移動中継ロボットの移動制御をオペレータが行うのは難しいため、 移動中継ロボットが自律的に移動制御を行う、自律移動ロボットによるアドホックネットワーク構築技術の研究を行っています。
簡易設置中継機によるによるアドホックネットワーク構築技術の研究
奈良県川上村では過疎対策の一環として、観光資源のWeb公開を検討しています。観光資源の一つである蜻蛉の滝は、 無線基地局が設置された公園から少し山に入ったところにある落差50mの滝ですが、無線通信インフラ整備されていないため、 映像モニタリングを行うには、蜻蛉の滝から公園内の無線基地局までの無線通信路を構築する必要があります。 また、AC電源も確保できないためバッテリー駆動が必要です。このようなシステムに対応するため、バッテリ駆動可能な 簡易設置中継機によるアドホックネットワーク構築技術の研究を行っています。
IoTシステムの研究

いろいろな「モノ」をIT化、ネットワーク化し、それらが連携してユーザに状況に依存したサービスを提供する IoT(Internet of Things)システムに研究を行っています。IoT向けのネットワーク制御方式、IoTアプリケーション などを研究対象としています。IoTシステムとして研究室のIoT化を図ったスマートラボシステムを構築しています。